こんにちは、サービスエンジニアリング部です。
私の所属するサービスエンジニアリング部は今回ご紹介します「アンガーマネージメント」の重要性を常々感じてまいりました。
技術革新が目まぐるしく、また様々な考え方や多様性を受け入れていかざるを得ない急激な社会環境の変化においても、様々なストレスを軽減し、建設的な人間関係の構築や問題解決ができるようになるというアンガーマネージメントについてご紹介したいと思います。
♦アンガーマネージメントとは
1970年代のアメリカでDVや軽犯罪者の矯正プログラムのために生まれた心理教育で、怒るべき場面では上手に怒り、怒る必要のない場面では怒らなくて済むようになるためのスキルを身に付け、適切な問題解決や円滑なコミュニケーションにつなげられるようにすることを目的としています。
目次
♦怒りのメカニズム
怒りは「第二感情」と言われており、第一感情である不安、心配、苦痛などのマイナスな感情が蓄積して、自分の許容範囲を超えた時に第二感情である怒りを覚えます。なお、自分の許容範囲というのは、「~べき」という自分の価値観や信条によって決まるため、こだわりが強ければ強すぎるほど範囲は狭まり、こだわりがなければないほど広がります。
怒りのメカニズムをコップに入った水に例えると、自分の許容範囲がコップで第一感情が水となり、怒りとはコップから水がこぼれ出している様子と考えるとイメージしやすいかもしれません。
♦アンガーマネージメントを身に付けるメリット
アンガーマネージメントを身に付けることにより自分の感情を客観的に理解し素直に受け止めることで、怒るべきか否かを冷静に選べるようになります。
また、自分の価値観や理想が絶対的ではないと心から理解できるようになると、価値観の違いを受け止めやすくなるため、コミュニケーションが円滑になり、良好な人間関係を築けるようになります。
そのことから、以下の 6つのメリット が期待できます。
1)自分の感情を素直に受け止められる
2)ストレスの軽減
3)コミュニケーションの円滑化
4)パワハラ防止
5)自分とは違う価値観に寛容になる
6)生産性の向上
♦アンガーマネジメントの方法
アンガーマネージメントのスキルを向上させるには、実際に怒りに直面した時、アンガーマネージメントの方法をしっかり意識し、習慣化させるしかありません。
まずは、以下に記した 4つの方法 を意識して実践してみてはいかがでしょうか?
✔ 怒りを静める「6秒ルール」
感情的になり、不用意な言動をしてしまわないようにするためには、「怒りに反射しないこと」が重要です。そのため、怒りを感じたらまず6秒待って怒りを静めましょう。この6秒というのは、怒りを感じてから理性が追いつくのが約6秒であるということから来ています。怒りの感情を消すことはできませんが、幾分か理性的になることができます。
✔ 怒りを点数化する
6秒カウントしている間、怒りを点数化するのもおすすめです。平穏な状態を0、人生最大の怒りを10として10段階で怒りに点数をつけます。採点中、怒りを客観視できるので、怒りが沈静化するのを助けてくれます。また、「今日の怒りは3点。この前は5点だったから、今回は怒る必要がないことかもしれない」というように、過去の怒りと比較して、現在の怒りを相対評価すると、今怒るべきか怒らざるべきか、感情を選択できるようになります。
✔ 怒りが収まらない時はその場から離れる
6秒ルールでも怒りが収まりそうにない場合は、その場から離れるのも効果的です。怒りの対象から離れることによって、自分の感情に向き合う時間を取ることができ、冷静さを取り戻すことができます。
✔「~べき」という価値観を捨てる
自分ルールやこだわりの強い人程、怒りを感じやすくなりますが、その価値観は全ての人に通用するものではありません。まずは、自分の中にどのようなこだわりがあるかピックアップし、「許容できる」「条件付きで許容できる」「許容できない」の3つに分けてみましょう。次に、真ん中の条件付きで許容できる範囲を少しずつ広げていくと、ストレスを軽減できます。また、どうしても譲れないこだわりは、なぜそのこだわりが必要か客観的に考えるようにし、相手に理解してもらえるような言葉で論理的に説明できるように考えてみましょう。
♦最後に
今回アンガーマネージメントについて紹介させて頂きましたが、特に準備するものもなく簡単に始められるとはいえ、このメソッドを習慣化させるには、個人差はあれども、膨大な時間と手間、根気が要ります。しかしながら、その努力は職場環境の向上や自身のスキルアップだけでなく、人生や生活の質(QOL)の向上にも繋がるに違いありません。自分の未来のために、始められることから少しずつ行動に移されることを是非お勧めします!