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Webex CallingのAPIを探る: 毎年変わる祝日と自動応答ガイダンスの自動化: Cisco Collaborationエンジニアの挑戦

Webex CallingのAPIを探る: 毎年変わる祝日と自動応答ガイダンスの自動化: Cisco Collaborationエンジニアの挑戦のイメージ

IVR休日設定の手間
IVRInteractive Voice Response)は、対話型音声応答とも呼ばれ、休日や営業時間外に音声メッセージや質問を自動的に再生します。例えば、電話をかけると最初に「こんにちは、お問い合わせいただきありがとうございます」といった挨拶が流れた、といった経験があると思います。アレになります。

皆さんご存じの通り、日本の祝日というのは毎年変わります。振替休日が発生したり、新しい祝日が増えたり、理由は様々です。

例えば2020年と2021年を比較した場合、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の関係もあり、全祝日のうち4割近くの日付が異なりました。

2020年と2021年で日付に違いがあった祝日

  • 成人の日
  • 5月の振り替え休日
  • 海の日
  • スポーツの日
  • 山の日
  • 敬老の日
  • 秋分の日

 

休日や業務外に、時間外ガイダンスを再生する設定は、電話システムの中では、わりとよく使われる一般的なものです。クラウド上で電話システムが動作するWebex Callingの場合は通常、Control Hub(コントロール ハブ)を使用し、手動で設定します。 ※Webex Calling(ウェベックスコーリング)は、クラウド上にある PBX 機能を利用して、固定電話、スマホや PC などで通話ができる電話サービスです。
Control Hub(コントロール ハブ)は、Cisco Webexの管理および監視のためのクラウドベースの管理プラットフォームです。

設定内容自体は複雑ではないのですが、拠点数が多いと結構手間がかかります。

まず、その年の祝日一覧を確認、日付や祝日名などの設定項目をまとめます。 その後、拠点1つに対して、年末年始、成人の日、建国記念の日、、、という形で1つ1つ設定していきます。1つ目の拠点が終わったら、祝日一覧の設定情報をCSV形式でエクスポート。2つ目以降の拠点に対して、前述したCSV設定ファイルを修正してインポート処理を行い設定していきます。
Control Hubのアップデートによりインポートが可能になり、楽になりましたが、手動設定での手間や、設定ミスのリスクは引き続き考慮する必要があります。

設定参考リンク
https://help.webex.com/ja-jp/article/bx6j0h/Control-Hub-%E3%81%A7%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%92%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%97%E3%81%A6%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%99%E3%82%8B

 

Webex Calling APIを使用した拠点ごとの祝日設定
Webex Calling API /schedulesを使用すれば、組織IDとロケーションIDを指定することで、このあたりの項目が瞬時に設定できます。

自動化処理では、プログラミング言語Pythonで作成しました。

 

==プログラム内容を一部抜粋

url_base_wxc = f”https://webexapis.com/v1/telephony/config/”

payload = {}

headers = {

  ‘Authorization’: f’Bearer {TOKEN}’,

  ‘Content-Type’: ‘application/json’

}

def main():

    for i in range(len(list_name)):

        data[“events”].append({

            “name”: f”{list_name[i]}”,

            “startDate”: f”{list_Date[i]}”,

            “endDate”: f”{list_Date[i]}”,

            “allDayEnabled”: st_true

        })

    h_date = data[“events”]

    payload = json.dumps({

        “name”: HOLIDAY_NAME,

        “type”: “holidays”,

        “events”: h_date

    }, ensure_ascii=False).encode(“utf-8”)

    url_api = url_base_wxc + f”locations/{LOCID}/schedules?orgId={ORG_ID}”

    response = requests.request(“POST”, url_api, headers=headers,

                             data=payload)

==

 

処理内容は、以下のフローで行っています。

  1. 外部ファイル(CSV)からAPIキーや組織IDなどの設定情報を読み取り
  2. 外部モジュールより祝日と祝日名を取得
  3. POSTを使用して設定対象のControl Hubへ追加

実行ユーザ側の作業としては、設定したい「組織ID」と「ロケーションID」を確認して、設定ファイルにコピーアンドペーストし、プログラムを実行し、Control Hubで設定内容を確認するだけです。

  • 該当年の祝日一覧を確認、日付や祝日名などの設定項目をまとめる
  • Control Hub上で祝日を登録
  • 祝日一覧の設定情報をCSV形式でエクスポート
  • CSV設定ファイルを修正
  • 2つ目以降の拠点に対して、修正済CSV設定ファイルをインポート

 

上記の手動設定がごっそり無くなり、シンプルなタスクになりました。

まとめ
Webex CallingのAPIやプログラミングを活用することは、エンジニアとして新しいスキルセットの一部として今後ますます重要になっていくのではないでしょうか。

これまでの経験とスキルを活かしながら、新しいスキルを取り入れ、効果的なコラボレーション環境を構築し、ビジネスの成功に貢献できることを楽しみにしています。

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※このブログは、2024年1月時点での仕様に基づき記載しております。 APIの使用については充分な検証を行い自己責任でおこなってください。このブログの著者や運営者は、情報の利用によって生じた損失や損害について一切の責任を負いません。

 

 

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