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こんにちは。CX推進部のS.Sです。今回は、IT業界で急速に注目を集めている職種「CSM(カスタマーサクセスマネージャー)」についてご紹介します。

カスタマーサクセス(CS)は主にSaaSやサブスクリプション型ビジネスを展開するIT企業で求められる職種です。営業が契約を獲得した後、CS担当者は顧客の導入支援や活用促進や解約防止などを担い、長期的な顧客満足と企業の売上を支えます。具体的には、顧客のビジネス目標達成を支えるためのカスタマーサクセスプランを作成し、定期的な進捗確認を行い、利用データを分析して機能活用を提案するといった業務が含まれます。技術的な製品知識と顧客対応力の両方が求められ、製品・サービスの技術的機能を深く理解しながら、顧客の課題を解決する必要があります。

また、IT市場全体ではSaaSビジネスが急拡大しており、国内SaaS市場は2025年に約1.46兆円(2020年比約2倍)に達すると予測されています。Web会議やリモートコラボレーションツールも市場をけん引しており、Web会議市場は2024年に約330億ドル、2032年には約601億ドルに成長する見込みです 。これらの製品を扱う企業では顧客導入や定着がビジネス成功の鍵となるため、カスタマーサクセスマネージャ(CSM)の重要性は高まっています。

職種拡大と将来性

最近の調査では、日本の「新しい時代に求められる営業職」としてCSMやインサイドセールスの求人が過去3年間で約12倍に増加したことが報告されています。米国でもLinkedInEmerging JobsCSMはトップ10入りし(2020年版で第6位、2023年度日本版で7位)、求人件数は2018年比で34%増加しています。これは、サブスクリプションビジネスが成長すればするほどCS人材の需要が増すことを示しています。

従来は顧客維持(解約率低下)が主眼でしたが、近年ではCSMに既存顧客からの売上拡大(アップセル、クロスセル)が強く期待されるようになっています 。企業にとってCS部門は「プロフィットセンター(利益創出部門)」として位置付けられつつあり、CS担当者には顧客の課題解決だけでなく新たな提案力も求められます。このように役割が拡大する中、多くの企業でCSMポジションは長期的に安定した需要が見込まれ、経験を積んだCSMは非常に市場価値が高いといえます。

ネットワーク・セキュリティ・コラボレーション分野でのCSM

特にネットワーク機器やセキュリティ、Web会議・コラボレーションツールを扱う企業では、製品の専門性が高いため技術知識が重視されます。たとえばCisco WebexZoomMicrosoft Teamsなどのコラボレーション製品群は、企業インフラや働き方に直結するため、CSMもネットワーク構成やセキュリティ要件、クラウドサービス連携など幅広い知見が必要です。

具体的には、製品導入後の運用設定や社内教育、トラブルシューティングを通じて顧客が最大限メリットを得られるよう支援します。求人要件でも「Cisco WebexZoomTeamsなどのコラボレーション製品に精通していること」が挙げられる例があり 、ネットワーク・セキュリティ・コラボレーション領域でのCSMは顧客にとってより専門的な価値提供者となります。

CSMに向いている人材とキャリアパス

CSMには「技術力+コミュニケーション力」の両方を兼ね備えた人が適しています。製品の機能や業界動向を理解しながら、顧客の要望・課題に共感し解決策を提案する力が求められます。プロジェクト管理やデータ分析、細かな状況把握も重要で、実際に「プロジェクト管理」「オンボーディング」「データ分析」「コミュニケーション」「問題解決」などのスキルがCSMに求められることがしばしばあります。

経歴としては、営業やマーケティング、カスタマーサポート、プリセールスなどの経験者が多く活躍しています。米国の調査では、CSMポジションには関連業務で46年程度の経験(主に営業・マーケティング等)が求められるケースが多いとされています 。IT業界の経験者であれば、これまでの営業・サポート業務で培った対人スキルとIT知見を活かしてCSMに転身しやすくなります。

まとめ|CSMのやりがいと将来性

CSMは顧客の課題解決を通じて成果が実感できるやりがいの大きい仕事です。顧客企業の生産性向上やビジネス成長に直接寄与し、長期的な信頼関係を築けます。顧客がサービスを継続・拡大していく姿を見ることで、自分の提案やサポートが企業の成功に繋がっている手応えを得られます。実際、企業のCSM強化事例も多く、IBMCSMを数百名単位で増員する計画を打ち出しており、顧客満足を高めることで企業成長を加速させる動きが活発です。

また、CSはキャリアパスとしても将来性があります。Gainsightによれば「CSMCEOになる素質を備えている」と言われるように、CSMで得る顧客視点や組織横断的調整力は上級管理職にも通用します 。現場での経験を積めば、上級CSMやマネージャー、アカウントセールス、プロダクトマネジメントなど幅広いキャリア選択肢も拓けます。

以上のように、ネットワーク・セキュリティ・コラボレーション製品を扱う企業のカスタマーサクセス職は、今後ますます需要が高まり、非常に将来性のある魅力的な仕事です。IT業界経験者であれば、自身の技術バックグラウンドを活かしてやりがいあるキャリアを築けるポジションとなっています。

 

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